
明治時代、豪華かつ精密な表現で作品を陶器で作り出した名工の1人に恵那の茄子川(現在は中津川市茄子川)出身の成瀬誠志がいる。彼の作品は一言で言えば、「驚き」である。土で出来た陶器でこれだけの細工、精密な表現ができること自体信じられない。大変な集中力であろう。今で言えばフィギュア的な要素もある「那須与一像」をはじめ、細かな手仕事が施された数々の作品に心奪われる。
これらの作品は、すべて陶器である。
特に、この日光東照宮陽明門。この細かな手仕事を本物と見比べて欲しい。陶器であるにもかかわらず、細かな造作が見事に再現されているぞ。
この生き生きとした表現はどうだろう。これも陶器ですよ。すごいね、明治の職人は。
ただ、大正、昭和と近代に時代が移るにつれて、こうした手仕事から機械化、工業化へと日本は邁進する。さらには長引く不況(なんだか今と同じだね)のため、高価な装飾品の需要は落ち込み、安価な工業製品へと消費の中心は動いていく。(現在も同じですね。そして、さらに安価な人件費のアジア、インドへと生産拠点が動いていき、先進国の工業、産業は落ち込んでいく、という流れになっています)
しかし、成瀬誠志さんのこうした細やかな手仕事は、時を超え、これらの作品たちは私達に情熱と思いを今も語りかけてくれています。
彼は、工業化による恩恵を、産地としての恩恵が得られなくなった現代の我々日本人に「おいおい、何しょぼくれてるんだよ。まだまだやることあるんじゃないの?」と語りかけてくれているように感じました。
あなたもぜひこの展示に足を運んでいただきたいと思います。
10月31日(日)まで開催中です。
場所は、岐阜県陶磁資料館(多治見市東町1-9-4 電話0572-23-1191)月曜閉館
※追記
で、成瀬さんの作品自体は素晴らしくて、驚いたのなんの!って話なんですが、さらにもっとびっくりしたことがあります。
それは、これらの作品がなんと、わずか300円ポッチで見ることができる!、ということ。こんなに素晴らしい作品群を地元地域で、しかも、300円。子供小遣いで見ることができる!なんて贅沢なんでしょう!なんて幸運なんでしょうか!!感謝という言葉しかありませんヨ。
さらにはWチャンスとばかりに嬉しい話が。
これらの成瀬作品、貴重な資料をまとめた冊子が会場でのみ販売されています。「海外から見た日本の技 成瀬誠志」、これも丁寧に作られた本である。なのにわずか1000円! 安すぎ! 展示+冊子=映画より安いのだよ!
こんなに素晴らしい成瀬誠志の作品群を、わずか1300円で楽しめるのだから、多治見市、そして岐阜県は太っ腹だ。この展示は、10月31日(日)まで。あと10日余りである。
そして、成瀬誠志のことを深く学びたい方には、わずか1回500円!(3回セットだと1000円)(マジカヨ!しかも入場料コミだって!)でこんな勉強会にも参加できるという
☆講座「美濃焼の奥深さを知ろう」の受付開始☆ DMでも受け付けます。氏名、住所、電話番号、受講回数をお送りください。折り返しお返事いたします。2~3日経過しても返事がない場合は、メッセージくださいね。講座の内容はHPご覧ください。 http://ow.ly/2OrJd
初回は今週末、10月23日土曜日13時半からだって。
さらに、この資料館、がんばってるぞ。
おはようございます。資料館では、美濃を代表する陶芸作家の茶碗でお抹茶を飲むことができます。今月は、加藤卓男、加藤孝造、安藤日出武、中島正雄、若尾利貞、河合竹彦氏らの茶碗です。お菓子付で400円。是非、この機会に!! http://p.twipple.jp/PNE7Z
いやいや、太っ腹な資料館だ。
お近くの方、いや、全国からぜひ一度、成瀬誠志さんのこの緻密な手仕事を見て、そして、感じていただきたい。そんな展示である。
※再追記 こんなのもあるらしい。
「ツイッターみてます」と受付でささやくだけで、ちょっとした「オマケ」も もらえるぞ!
先ほど「ツイッター見てます」とお声をかけて下さったお客様、よろしければコメントください。ふいに声をかけられ、事務員Tすっかり動揺し、お名前を聞くの忘れてしまいました(T_T) それに・・・大事な”飴ちゃん”を渡すのも忘れてしまった(_ _|||)
ちょっとお茶目な岐阜県陶磁資料館だ。(笑)
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